今年はワールドカップの年。
労働者達はお昼ご飯を食べた後、地元のフットボール場に足を運びました。
並んでチケットを手に入れて、試合は立ち見。
試合の後は、地元のパブで仲間とワイワイ。
勝った時は勝利の一杯、負けたときはウサ晴らしです。
ところがこの伝統も、テレビの登場で変わっていきます。
土曜日の午後3時に有名チームの試合を中継すると、地元の小さなスタジアムに観客が来なくなりますから、イギリスには「3pmブラックアウト(3pm blackout)」という放送規制があって基本土曜日3時の試合は放送しないことになっています。
今では一般的に金曜夜、土曜12:30、土曜3時、土曜17:30、日曜のお昼と夕方、月曜夜、そして時には火曜日の夜にもプレミアリーグの試合が行われています。
そしてそれらの試合の放映権は各有料チャンネルが試合ごとに手に入れて、パッケージを販売しています。
残念ながら、土曜日3時の試合に関しては、各社とも放映はしないという取り決めのために、いまだにスタジアムに足を運ばないと観戦はできません。
ただ、外国の放送に繋いだストリーミングで見ることはできます。
現在のプレミアリーグ観戦では「スタジアムで見る人」「テレビで見る人」「海外向け放送」の利害のバランスをどう取るかが議論になっています。
ではスタジアムで試合を観るといくらくらいかかるのか?
約120年前、それまでかなり原始的だったフットボール場が、整えられるようになりました。
イングランドで初めてのスタジアムは、1892年、エヴァートンのホームグラウンドである「Goodison Park」です。
そして1897年、ロンドンのカニングタウンにウエストハム・ユナイテッドがメモリアルグラウンズをオープンします。
ここの初年度の入場料は、シーズンチケットが5シリング、試合1回の入場料は4ペニーだったそうです。
この値段の設定は、職人や下層ミドルクラスが支払える金額ということで、これよりも貧しい人たちが来れない様に設定されたと言われています。
そして、職人の週給は2ポンドを切るくらいだったそうです。
イギリスの通貨はこの当時は10進法ではありませんから注意が必要です。
まず4ファージングが1ペニー(ペンスの単数形)、
12ペンスで1シリング、
5シリングでクラウン、
20シリングが1ポンド、
21シリングが1ギニーです。
かなりややこしいですね(笑)
現在、職人に相当する人だと、年収3-5万ポンドとして、週給約570から960ポンドくらい?
1897年の週給に対するチケット代は2ポンド(=40シリング=480ペンス)対4ペンス、つまり120分の1。
現在の週給に対するチケット代は大体週給の10分の1。
随分値上がりしましたね。
今年のワールドカップの決勝戦チケットの公式価格(米ドル)です。





















