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2026年4月6日月曜日

イギリスの中途半端な税金年度


今日はイギリスの税金年度のおはなし。

イギリスの税金年度、4月6日から4月5日までなんです。

何て半端な日付だといつも思っていました。

別に忙しい12月31日に終わりにしなくてもいいけど、春がいいなら3月31日とか、もっとキリのいいタイミングにすればいいのにって思いませんか?


いったいどうして4月5日になったんだろう?

そう思って調べてみました。


現在私たちが使っているカレンダーはグレゴリオ暦という昔のローマの暦。

16世紀の後半に考案されました。

このグレゴリオ暦はカソリック世界にすぐ浸透したのですが、イギリスはその当時カソリックから独立して英国国教会をつくったチューダー時代。

なので、新しい暦を無視して古いユリウス暦を使い続けました。


ところが古い暦と新しい暦は既にスタートの時点で10日の開きがありました。

そして、イギリスがようやく重い腰を上げてグレゴリオ暦を導入することになった1752年には、さらに1日の誤差が追加されていました。


この11日間をどう処理するか…。

政治の腕の見せ所。


もともとイギリスでは1年を4つに分けて会計処理がされていました。

今でも月極ではなく、クォーターがよく使われます。

地代とか光熱費なんかもそう。


その1年の始まりはキリスト教にとって一番大切な日のひとつ。

クリスマスじゃないですよ。

イースターでもありません。

イースターはその年で変動するので年の始めには不向きです。


じゃあいつかといえば…3月25日です(キッパリ)

…は?

「何の日?」ってカンジですよね。



3月25日は大天使ガブリエルがマリア様に受胎を告知した日です。

つまりキリストは神様の子供ってこと。

そこで1752年に9月を11日間減らして帳尻を合わせました。

なぜ9月かっていうのは3月から始まる年の真ん中だからでしょうね。

これは私の想像ですが、年の始めや終わりには無くなった感が強いから、真ん中から取ったってことだと思います。


ところが「11日減ったのに、税金はそのままか」という問題が起こります。

国の出納係からすれば、ややこしい計算をするよりももっと簡単な方法が魅力的。


単純に本来なら3月25日に始まって3月24日に終わるはずの1年から11日減らされたので、帳尻合わせのために11日後の翌年4月4日を年度末にしました。

これで1年の長さは変わらず税金もそのまま、ただ年度の日付が変わっただけになりました。


ところが! 1800年のうるう年のためさらに1日が加わります。

そこで税金年度が4月6日開始で4月5日までに定着したというわけです。

なんにでも歴史があるイギリスですね(笑)


因みに日本の学校や会計の年度が4月1日始まりなのは、一説によると、会計制度の始まった明治時代にイギリスの影響を受けたというものがあります。

さすがに半端な日付までは真似しなかったようです。

偉い、ニッポン(笑)


次回の更新は4月13日です!

イギリスの政府公認観光ブルーバッジガイドについては私のウェブサイトをご覧ください(リンクします)

2026年3月16日月曜日

緑の日、セント・パトリックのお祭り



セント・パトリックはアイルランドの守護聖人で、アイルランドにキリスト教をもたらした人。

いろいろな言い伝えがあって、彼が地面に突き刺した杖が木になったとか、アイルランドから蛇を追い出したとか、たくさんの奇跡ともかかわりのある超人パワーの聖人です。

元はイギリスの裕福な生まれだったのに、16歳の時に誘拐されてアイルランドに連れてこられ羊飼いをしていました。

イギリスに逃げ還った後は司祭になり、異教のアイルランド人たちをキリスト教に改宗させるためにアイルランドに戻ってきます。

彼はケルト文化に融合させたキリスト教を広めたと言われています。

布教の際にはシャムロック(シロツメ草やカタバミなどの三つ葉)で三位一体を説明したそうで、それ以降アイルランドのシンボルはシャムロックなんだとか。

シャムロックは土を肥やす草でもあるし、放牧されている動物やミツバチにとっても大切な草なんです。

これらの草がカーペットのように広い野原で見られ、撥水性の葉が雨の後にキラキラ輝く様子はとてもきれい。

このシャムロックの色「緑色」がアイルランドのシンボルカラー。

3月17日のセントパトリックの日には緑色を身に着けてお祝いする習慣があります。
セントパトリックの日を過ぎると農家ではジャガイモの植え付けがされました。
そして、19世紀のジャガイモの飢饉が原因で大量のアイルランド人が国外に逃れ、アメリカやオーストラリアに定住し、その地でセントパトリックの日に故郷アイルランドを思い出すお祝いをしたのが現在も続いています。

アイルランドにはレプリコーンという妖精がいます。
これは以前アイルランドに行った時に撮った「レプリコーンが通るので注意」という看板。
最近行っていないけれど、まだあるのかなぁ?
レプリコーンは靴屋さん。
アイルランドの妖精たちは、アイルランド人同様、陽気で歌と踊りが大好き。
ですからあっという間に靴が傷んでしまいます。
そこでレプリコーンは忙しくて大金持ちの妖精です。
彼は財産を金貨にして土の中に隠しているのですが、その場所は当然ヒミツ。
レプリコーンを捕まえることができれば、その金貨のありかを教えてもらうことができると言われています。

ということでイギリスでは小学校低学年のアクティビティーの一環でレプリコーンを捕まえる罠なんかを作ったりするところもあるそうです。
セントパトリックの日には緑色のものを身に着けるとラッキーといわれています。
ビールに色を混ぜて緑色にしたものをアイルランド系のパブで飲んでいる人を見かけたり、パレードが行われたり。
身近なところで何か行事があるか調べてみると楽しいと思います。


2026年3月9日月曜日

イギリスの母の日と日本のものはどう違うの?


イギリスでは、昔、貧しい家庭の子供たちは住み込みで奉公に出ることが多かったのです。

中世の頃までには、キリスト教の四旬節の第 4 日曜日に、育った場所から離れた人々が故郷の洗礼式を受けた教会に戻ることを許可するという習慣が生まれました。

洗礼式を受けた教会のことを母教会(Mothering Church)ということや、その際に母親を含む家族に会うことから、この日曜日のことをマザーリング・サンデーとよぶようになりました。

四旬節の日付は毎年変わるため、「マザーリングサンデー」の日付も毎年変わります。

2026年のマザーリングサンデーは3月15日。

四旬節というのは2月の「灰の水曜日」から復活祭前日までの日曜日を除いた40日間で、キリストが荒野で断食した期間を由来としています。

イギリスでは熱心なキリスト教徒はこの期間に好きなものを絶って、寄付などを含む善い行いをしたりする習慣があります。

マザーリングサンデーは今では宗教色は影を潜め、母親や母親代わりの人に感謝をささげる日になっています。

カードを送ったり、詩や花束をプレゼントしたり、食事を共にしてお祝いをします。


アメリカでは、母の日は毎年5月の第2日曜日。

その起源は1907年に遡ります。

その年の第2日曜日、5 月 12 日にアンナ・ジャービスという女性がアメリカのフィラデルフィアで自分の母親のために小さな追悼式を開いて、その時に母親が好きだった白いカーネーションを配りました。

その後すぐに、アメリカのほとんどの場所でこの日を祝うようになり、1914年にウィルソン大統領はこれを国民の祝日とします。

この習慣が明治末期から大正時代にかけてキリスト教関係団体を通して日本に伝わり、1931年には大日本連合婦人会が香淳皇后のお誕生日である3月6日を「母の日」に公式制定しました。

それが1949年にアメリカに合わせて5月の第2日曜日に変更されて今に至ります。

 カーネーションを贈る習慣も、アメリカから入ってきたもので、イギリスのマザーリングサンデーとは全く起源が違います。


次回の更新は3月16日です!

イギリスの政府公認観光ブルーバッジガイドについては私のウェブサイトをご覧ください(リンクします)